心と体の健康に欠かせないトリプトファンとは❓️

こんにちは。前回の記事にありました「トリプトファン」について解説したいと思います。トリプトファンとは、食品のタンパク質に含まれる必須アミノ酸の一種で、体内では生成できないため、食事から摂取する必要がある成分です。

トリプトファンには、以下のような作用があります。

・セロトニンという神経伝達物質の原料となり、精神を安定させたり、睡眠の質を向上させたりします。

・メラトニンという物質に変化し、体内時計を整えたり、アンチエイジング効果をもたらしたりします。

・ドパミンやノルアドレナリンという神経伝達物質の生成に関与し、やる気や集中力、記憶力を高めます。

・鎮痛効果や月経前症候群(PMS)の緩和、コレステロール値や血圧の調整、更年期障害の症状の改善などの効果も期待できます。

また、トリプトファンが多く含まれている食品は、以下のようなものがあります。

◼️乳製品:チーズ、ヨーグルト、牛乳、カゼインなど
◼️肉類や魚類:牛肉、豚肉、鶏肉、レバー、サバ、アジ、カツオ、マグロ、サンマ、煮干し、削り節など
◼️大豆製品:大豆、豆腐、味噌、醤油、凍り豆腐、湯葉、きな粉など
◼️ナッツ類:かぼちゃの種、ごま、あまに、カシューナッツ、ピーナッツなど

トリプトファンを摂取する際には、過剰摂取や食べ合わせに注意する必要があります。

ビタミンB6やナイアシンなどと結合することで、セロトニンやメラトニンの生成が促進されます。トリプトファンが脳に到達し作用するまでには時間がかかるため、朝に摂取するのが理想的です。

過剰摂取すると、肝臓に負担がかかったり、昏睡状態を引き起こしたりする恐れがあります。また、抗うつ剤との食べ合わせにより、血圧や心拍数の変化や脳血管収縮障害などの副作用を生じさせる場合があります。

逆に不足すると、意欲の低下・不安感・うつ状態・不眠などの精神的な不調が生じる可能性があり、メラトニンの生成低下により、睡眠の質が低下し、疲労回復や免疫力の低下につながります。ナイアシンの合成低下により、ペラグラ(ナイアシン欠乏症)という皮膚や粘膜の炎症や神経障害を引き起こす病気になりやすくなります。

以上が、トリプトファンの役割と含まれている食品についての解説になります。トリプトファンは、心身の健康に欠かせない成分ですが、摂取量や食べ合わせに注意して、バランスの良い食事を心がけましょう。