介護保険2024年度改正

少しずつですが、再来年度2024年の介護保険の改正の話が俎上にあがっています。
2024年は医療と介護のW改正で、大幅な変更が予想されています。

国は令和3年度の改正で、デジタル化の推進や事務作業の軽減を掲げていて、各種書類の様式の統一や簡素化、運営指導の内容の一律化などは現在も進められています。

また、介護報酬についてはプラスマイナスゼロ、もしくはマイナス改定が予想されています。
介護職員の処遇改善のアップが謳われているため、加算部分は増え、本体部分が下がることも大いに予想されます。

さらに、負担割合が2~3割の人が増え、利用控えが起こるのではないかとも言われています。
介護業界というと人材不足ではあるものの仕事はある、と思われていますが、深刻な人材不足と事業所間の競争で、倒産件数が過去最多になる可能性もあります。

他に、要介護度1~2の総合事業への移行(国の事業から市町村事業への移行)が検討されていたり、人材不足を補うため、生産性の向上やICT化(デジタル化)の推進も国を挙げての方針となっています。
また、小規模な事業所が多い訪問介護事業において、非効率であることも問題視されており、何らかの改革を求められる可能性もあります。

介護保険の利用に関しては「義務的経費」とされ申請があれば報酬を支払わなくてはならないのに対し、市町村事業においては「裁量的経費」となり、際限なく増え続ける予算に一定の歯止めをかけられ予算内での施行が可能となります。

個々の内容に関しては具体的にどのような改正の内容になるのかは分かりませんが、利用者様への支援を安定的に続け、かつ、ヘルパーさんの雇用を守ってゆくためにも、自らの体質改善が強く求められるのも事実ではないでしょうか。

経営環境の変化は、何も介護業界に限ったことではありません。見渡してみれば、中小企業においても、DX化(デジタル・トランスフォーメーション)やRPA(ロボテッィク・プロセス・オートメーション)、ローコードやノーコードによる定型業務の自動化などが求められています。

介護業界だからと甘えることなく、また、今までのやり方にこだわるのでもなく、何事に対しても新しいことにチャレンジしてゆくことが生き残りにつながり、ひいては、利用者さんやヘルパーさんの満足度アップにもつながるのだと思います。