訪問介護のリスキリング(学び直し)
リスキリングと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
激変するビジネス環境において、技術や知識を学び直して時代や環境に適応してゆこう、と言うものです。
リスキリングの中で最重要なのが、デジタルなのではないのでしょうか。
介護業界においても、それは変わりません。介護も現場力ばかりではなく、管理者やサービス提供責任者には、効率化や生産性向上への取り組みも求められています。
世の中は今、急速にDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進んでいて、テレビコマーシャルでも、経理や勤怠管理、請求事務をはじめ、データ分析などのソフトの宣伝が多く目につくようになりました。
介護業界でも、来年4月から「ケアプランデータ連携システム」の運用が開始されます。
紙でのやり取りも、どんどんデジタルに置き換わろうとしています。紙を使わなければ、作業の自動化も実現します。
ところで、仕事で日常的に使っているパソコンですが、最近のデジタル環境の進化は異次元のレベルになっています。
Windows11から標準装備となったPower Automato Desktopは、無償版もあって無料で使えるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール。自動記録もできて、ステップ毎のブロックを並べたりしてパソコン作業の自動化ができるノーコード・アプリケーションです。最強ですね。
また、大人気のプログラミング言語Pythonの開発環境やライブラリー等がセットで使えるGoogle Colaboratory。クラウド環境で使うので、高性能のGPUも無料で使えます。凄いです!
Pythonが人気なのは、コードが分かりやすいのに加え、機械学習やデータ解析などに使えるパッケージのプログラム~ライブラリーが充実しているためです。初心者でも、ライブラリーを活用すればAIが作れてしまうのです!
例えば、来年度から運用がはじまる「ケアプランデータ連結システム」に関しても、これらのツールを使えば手動でアップロードしなくても、介護ソフトや指定のフォルダから実績データや報告書をケアマネ事業所ごとに分類してクライアントシステムにアップロードすることも可能です。
勉強するのはこれからなのですが、新しいことを学んだり挑戦してゆくのは、本当に楽しいことです。
サービス提供責任者の業務の一部をAIに置き換えられないか、なんて妄想に駆られることもしばしばです。実際、サービス提供責任者の業務の一部は、毎月の同じ作業の繰り返しの定型業務です。定型業務は、自動化が可能な領域でもあります。
サービス提供責任者は、できるだけ非定型業務に集中して、定型業務は可能な限り自動化するべきだと個人的には思うのです。
介護の仕事は、国民の保険料や税金、利用者負担から成り立っていて、言ってみれば私たちのお給料は皆の税金等から出ているので、我々も可能な限り努力して効率化や生産性向上に取り組まないといけないのだと思います。
訪問介護の仕事が本当に面白い真の理由は、基本的な介護技術に加えて、対人援助のコミュニケーション・スキルを高められて、ヘルパーさん向けの動画を作ったりするなどデザインセンスも発揮できて、効率化や生産性向上のためのエンジニア的なものも求められる。。。そんなところにあるのだと思います。もちろん、一人の人間が広範囲のスキルを有している必要はなく、いろんな資質を持ってる人が集まってこそ、最高のパフォーマンスを発揮できる業界が介護なのだと思います。
こんなバラエティーに富んだ仕事も、珍しいと感じる今日この頃です。面白い、の一言に尽きる訪問介護なのでした。。。